Ten-Lab 5年目を迎えて

平成27年7月6日を以て、Ten-Labは法人化4周年を迎えることができました。

もともとは天文館に集まって本を読む集団(天文館で朝読書 TenDoku)からはじまったコミュニティは、少しづつ事業を手掛けるようになり、専従スタッフを抱えるようになりました。

 

一時最大で10名の専従スタッフを抱えるまでに拡大したTen-Labは、今年の3月末に大きく体制を変更し、永山1名の体制に大きく縮小しました。(2015年7月現在は3名体制で運営中。)

 

それからの3か月間、私はTen-Labの設立のきっかけでもあったコミュニティ形成について、自分自身で改めて考える時間をとりました。


Ten-Labの4年間が残したもの

4年間の取組を振り返り、いくつかの教訓を改めて整理してみました。

 

●コミュニティは、そこに当事者としての意思あるものが生き残る

天文館で朝読書 TenDokuを皮切りに生まれた、霧島読書会「KiriDoku」、大隅読書会「SumiDoku」など、都市部における読書会コミュニティは奄美や指宿にもその裾野を広げています。
地域課題を解決するためのコミュニティとして生まれた海潟温泉再生会、湯之元未来80人会議は、それぞれに自分たちの地域をより良いものにするための議論が続いています。

 

これら地域の中で少しでも意味のあるコミュニティを生み出すノウハウは少しづつ蓄積されてきた一方で、単発のイベントで終わってしまった企画も多くありました。具体的な名前をここで挙げることは避けますが、どちらかというとこぼれてしまった取組のなかにこそ、今後に活かせる学びがありました。

 

そこでの最大の教訓は、コミュニティはサービスではないということ。

 

場を構成する一人一人が、顧客としてではなく、当事者としてその場への貢献を真剣に考えることこそが、コミュニティの基盤としてもっとも大切な要素だということです。

 

役割分担であったり、目標の共有であったり、問題意識のすり合わせであったり、必要な具体的手法も少しづつ揃ってきました。

コミュニティを通して地域と個人の自立をサポートするために、できることはもう少しありそうです。


●組織づくりにゴールはない

コミュニティには役割があり、役割を終えたコミュニティは寿命を全うして消滅するものです。

この4年間で、コミュニティの消滅にも多く立ち会ってきました。

 

一方で企業活動(経済的な成果が求められる場面)においては、ゴーイングコンサーン(企業活動の継続)前提があり、長期的な成長のビジョンとマネジメントが必要となります。

 

当社は、企業において社内コミュニティの強化を使命としてコンサルティングに入ることも多くありますが、個の幸せと、企業の成長を両立するための組織づくりにおいては、社内でのコミュニティの創出と破壊が一定のサイクルで繰り返される必要があるように感じるようになりました。

 

成長を志向したときに必要となるチャレンジは、個に快適領域を踏み越える取組を求めます。このチャレンジには、当然ストレスがかかります。この中で、スタッフと経営者の間での、もしくはクライアントと企業との間での短期的な緊張関係をいかに現実的かつ具体的な手法で解消するか。大きくはコミュニケーションによる解消が前提となります。

 

人と組織と地域社会(クライアント)のよりよい関係づくりのために、まだまだ使える武器を増やさねば、、、と感じるようになりました。

 

 

そして、5年目のTen-Lab

5年目のTen-Labは、人と企業と地域の幸せな関係づくりのために、少しだけフォーカスする領域を絞り込んで事業を展開していこうと考えています。


1.意味あるコミュニティ形成と運営力の強化

 現在お手伝いをさせていただいている地域コミュニティの継続的なサポートと合わせて、県内各地でコミュニティ形成を進めている担い手の皆さんとのネットワークの強化を進めます。(すでに何名かのみなさんにはお声掛けをさせていただいております)。県内の地域リーダーがより強固につながること。地域リーダーを孤立させないこと。ノウハウが適正に共有されること。そのために、できることをひとつづつ仕掛けていきます。 


2.民間企業と行政とNPOの適切な関係づくり

 地方創生が謳われる中で、行政からの丸投げ事業や、民間企業・NPOの補助金依存の体質を脱却するための、適正な関係づくりのために出来ることをひとつづつ手掛けていきます。鹿児島未来170人会議のような対話の場作りだけでなく、具体的に各セクターの連携によるイノベーションを生み出すための場を仕掛けていきます。


3.民間企業と地域社会の適切な関係づくり

 離島含む中山間地域には、まだまだ地域資源が多く眠っています。それらを活かし、光をあてることは、当該地域だけでなく、そこにかかわる企業にも多くの学びをもたらします。離島地域をプロボノとして支える仕組みづくりや、民間企業の経営と地域課題の解決をつなげるチャレンジを丁寧に仕掛けていきます。


ご指導のほど、よろしくお願い申し上げます。

つらつらと偉そうなことを書きましたが、まだまだ試行錯誤の途上です。


そんなTen-Labではあらためて、スタッフ(常勤、非常勤、インターン)も募集中です。

不安定な環境ですが、チャレンジしてみたいという方、よろしければご一報ください。


改めまして、皆様引き続きのご指導ご鞭撻をお願い申し上げます。


一般社団法人鹿児島天文館総合研究所Ten-Lab 理事長 永山由高