
Ten-Lab 4年目を迎えて
おかげさまでTen-Labは平成26年7月6日をもって三周年を迎えることができました。
2周年を迎えた昨年の夏は4名体制で運営していた当社も、いまや9名体制。
ちょっとした大所帯となっています。
まずは、日ごろよりご指導いただいている皆様、当社の取り組みをご支援いただいている皆様に心より御礼申し上げます。
本当にありがとうございます。
4年目を迎えるにあたり、この3年間を振り返ってみました。
この数年間で当社を取り巻く環境は大きく変わってきました。
これはそのまま、ダイアログ(対話の場作り)やコミュニティ再生(つながりづくり)を取り巻く環境の変化ともいえるように思います。
1.対話の必要性に対する緩やかな認識の広がり
徐々に、ワークショップ型の課題解決プログラムが認知されはじめました。これはTen-Labの原型であるTen-Biz(天文館ビジネストークセッション)が4年前から模索してきた仕組みです。私が行うファシリテーションの原型もここにあったと言っていいと思うのですが、当時から声を大にしてその可能性を叫び続け、苦節4年(笑)。ようやく実りつつあります。
2.コミュニティ組織の再編・再構築
自治会→町内会→校区公民館という地縁組織が、少しずつ変動しつつあります。人口の減少と都市への流出に伴う担い手の確保が難しくなっている組織ほど、再編が急がれるという状況はあるのですが、そういった組織ほどいわゆる中山間地域に所在することが多く、再編は困難を極めます。丁寧な合意形成と、リーダーの果敢な決断のバランスが求められる事案は多いです。
3.企業からコミュニティへの接点模索の動き
当社にご相談をいただく企業の皆様の問題意識も、少しずつ(本当に少しずつ!)ですがコミュニティへの接点を模索するほうにシフトしてきたように思います。この動きが続いてくると、コミュニティの形成・支援を促進する目線と、企業に対してビジネスベースの提案を構築するだけのスキルとを両立できる人材が必須となります。(もちろん、僕もまだまだ十分な域に達しているとはいえないわけですが)
うん、この3年で外部環境はかなり変化している印象。
この間、民主党政権の「新しい公共」の展開があり、NPO法人を取り巻く環境が大きく変化してきました。
東日本大震災を受けて、主に若い人たちの中で都市部から地域に拠点を移す例が増えてきました。
地域のなかに、コワーキングオフィスやシェアオフィスが増加し、SNSだけでないリアルなコミュニティ形成のハードルも下がってきました。
そして、これから。
まだまだ、地域には対話の場を求める方がおおくいらっしゃいます。
一方で、現在の当社の体制では、それら全てのご相談に応じるのが難しい状況が発生しています。
願わくば、当社以外にもこういった相談を一緒に考えられる主体を増やしたい。
そこで、Ten-Lab 4年目の目標として、下記の2つを掲げようと思います。
目標1.対話の担い手 10人 発掘
いわゆるワークショップ運営のスキル(ファシリテーション)だけでなく、場づくりに至るプロセスをつくることのできる対話の担い手が、地域にはまだまだ沢山いらっしゃるはず。そんな方々とのネットワーク作りを強化していきます。
目標2.対話の担い手を支える「少しだけ前のめりなフォロワー」100人 発掘
対話の担い手として地域に入り、地域とともに歩む人は、ともすると孤独な状況に陥りがちです。対話の担い手を支え、ファシリテーションシップをもって場作りを担える「少しだけ前のめりなフォロワー」を地域に100人発掘していきたいと思います。
これら目標が達成されたとき、コミュニティ組織の再編は加速し、地域課題を地域内で解決する仕組みが少しづつ生まれていくのではないかと思っています。また、企業と地域コミュニティの連携・協働も進みやすくなるのではないかと。
以上、4年目を迎えるTen-Lab 永山の「Ten-Lab 4期目 所信表明」でした。
Ten-Labでは、対話(Dialog)を通して、自分たちなりの幸せを実感できる仕組みづくり(Design・Marketing)を実践していきます。
皆様、今後ともご指導のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。
一般社団法人鹿児島天文館総合研究所Ten-Lab 理事長 永山由高